★日本の職人技★ 霊素発揮 全 靈示筆記 鎮魂誓詞 純正真道研究会 道齋 荒深道太郎 附/鎮魂の手引 純正真道第二編 道臣命御霊示 たまたねおこし 1930年初版 神道

自序・・・画像8

道齋鎮魂に志ざせしは、明治二十六年二十三歳の春にて、東京日比谷の神宮教校にて宮地嚴夫先生より神道大意及祭式を聽講せし際、先生より鎮魂靜坐によりて自己の靈魂の所在及活動を知り、且遠隔通信等の神通力をも發する曲を聞きて之を練習せんとの念しきりに出でたれし。共から撃を稼ぎ、苦撃する折から さて其習を師にふに至らざりし。其の翌年、神田今川小路にて行ぶ神習教の探湯火渡式を見るに至りて、此等の術もて臓魂より入る曲を聞き盆其實習を期したりしも、其の頃宮地師は宮中の御用繁多にて教校に来られず、心ならずも經過する内に、終に病氣其他の事故にて二十八年九月教校を退學し、終に之を習得するの機を失したり。翌二十九年二月より東京瓦斯紡織に入り實業生活を爲さぐる可からざるに至りてより、爾來二十年間又此事を思ふの暇あらざりし。然るに大正五年秋、會々日枝神社に参詣し下向の途にて宮地師の邸前を過ぎ、久しぶりに

中間略

然るに此中止機関には身体の健康又悪化の兆したるを以て、又自己鎮魂を始めて再び師を訪はざりしに、十五年四月八日不思議にも眞澄法を感得して、初めて鎮魂の極致を體得するに至りして共に暫時道齋許に研究に来らるる有志者多きに及びて之れを授けつあり。後進者を指導するに、鎮魂修行の爲め日毎に變化しつつ渾身淨意に進むの行程を豫知せしめ置くは、其進歩を速かならしむるに便なるを見て、道齊修養日誌を参考にして示さん事を思ひ、昨年之を抄録して一本を書きたるも未だ刊行に至らざりし。しかるに去二十日夜、激烈なる肋間神経痛を發して、又先年の如き大患に陥らんと苦悶する事數時間にして漸く治まりたる時、夢現の間に「人を導かんこするに、巳が進み來し事蹟の内良き處のみを示すは最と悪しし。善きも悪しきも、己が覚えとして書き残したる物は、悉く現すこそ眞の陽氣なり、勇氣なり。いささかにてもめ秘め隠す處あるな」こ靈責を受けたるを以て、一家の私事を突へたる儘の修養日誌を赤裸々にさらけ出して『霊素發輝』と名づけ、鎮魂の手引を加へて發刊し、求道の志ある人に頒たんこす。讀者幸に之を諒せられよ。

目次

口繪

歸神中の荒深先生・・・画像8

靈示筆記

心靈歸真・・・画像8

自序・・・画像8

鎮魂誓詞

日誌

鎮魂之手引

靈學研究と鎮魂

鎮魂と純正眞道

道臣命御靈示

純正眞道第二編

靈素發輝

(鎮魂之手引) 荒深道太郎光直 ・・・画像6

鎮魂誓詞

余が家は、南北朝時代の興國四年、土岐賴遠が共領地美濃國武儀郡中減に蟄居

したる時より始まる。賴遠の祖父賴貞は、勤皇の志厚くして後醍醐天皇に仕へたりし事あれ共、頼遠は足利尊氏に屬して、細川頼國等と共に足利氏の股肱の臣なりし。然るに會々酒氣に乗じて、光厳上皇に不敬の事ありて特に誅せらるべかりしを、天龍寺の僧、夢想國師の計策によりて密に死を免れ、後中の中臓村に蟄居して姓を中洞に改め、爾來代々武藝谷郷の豪農をなすに至れり。

以下省略