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絶版希少本 加納夏雄と海野勝珉写真解説

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図録・写真解説本 日本の美術 夏雄と勝珉 長谷川栄 編

昭和50年 発行
至文堂
監修 文化庁・東京国立博物館・京都国立博物館・奈良国立博物館
長谷川栄 編 

102ページ
約22.5x18x0.8cm
カラー(口絵写真)モノクロ

※絶版


幕末の刀装金工で明治初期の近代貨幣の製作にも携わった、
加納夏雄とその弟子海野勝眠の作品に注目し、
鐔・鍔・小柄・笄・目貫・縁頭・拵・腰刀・下絵など刀装具、
根付・関連作品、太平楽置物・蘭陵王置物や銀花瓶など超絶技巧の彫刻作品
夏雄が愛用していた工具(金槌、鏨)など、
カラー29図・モノクロ写真図版約100図を収録したもので、名作品集兼基礎資料集。

宮内庁や東京国立博物館などの所蔵先(博物館など)
ほか詳細情報と解説、論考、見どころや真贋鑑定への考え方などを網羅して収載した、
類書も殆ど無い大変貴重な資料・小さめの本ながらテキストは二段組で、内容充実の研究書となる絶版図録本。

巻末には夏雄・勝眠関連年表と、夏雄の印章落款の写真画像を年代順に掲載。


【目次】より
夏雄の生いたち
刀装の制作
造幣寮時代
博覧会出品と美術学校
海野勝珉
夏雄と勝珉
図版目録
参考文献
彫金の技法について
夏雄・勝珉略年表 (加納夏雄の落款印象の歴代写真画像あり)


【口絵写真図版解説より 一部紹介】
第1図 男山図鐔(夏雄作)
文久元年に、田安徳川家のために大納言の誕生祝いとして平河駿河守の依頼によって制作したもので、完成度も高く、制作工程の日記が確実に残っていることで貴重な作品である。盈俊・恪蔵・留吉・彦太という弟子が実際の制作にあたった。この画題によって制作された数例の小柄なども発見されており、得意な構図であることが知られる。木瓜形・赤銅地・高彫・金銀象嵌・割継金、銘「夏雄」。

第2図 三生果図鐔(夏雄作)
漆黒の赤銅地に柘榴・桃花などを小さな面積に配した強烈な印象の鐔で広々とした黒に対する金色の効果が考えられている。金の氾濫をおもわせる後藤家系の鐔の意匠に比べると、要を得た効果をもっている。「辛酉李夏々雄(花押)」と銘された、文久元年、夏雄三十四歳の制作である。木瓜形・赤銅地・高彫・色絵。

第3図 春日野図縁頭(夏雄作)
「男山図鐔」「神馬図目貫」とともに田安徳川家のために制作したもので、記録によれば文久元年に下絵に着手、同2年に完成している。昭和9年に田安家より新潟某家に入り、制作時の下絵とともに現在まで確実に伝世している。

第4図 神馬図目貫(夏雄作)
文久元年から2年の夏雄の制作日誌に記録された一連の田安徳川家のための「男山図鐔」「春日野図縁頭」と対をなすもので、この目貫についても弟子4人の協力を得て延べ31日半を要していた。仕事場の「加納夏雄細工所」も完備し、おびただしい刀装の受注に応じる量産態勢もできていた。

第5図 旭日松図小柄(夏雄作)
表は赤銅地に金の平象嵌で月を、薄肉蒔絵で松の枝をあらわし、長方形の空間を巧みに押さえている。、裏は銅に肉合彫風に片切彫で松の幹をあらわして、非凡な洒脱な構式を示し、のちの夏雄の独特な絵画的空間構成が予見されるような少壮の時代の優作である。寿朗銘がある。

第6図 望の月図小柄(夏雄作)
表から裏にかけて回転するように構図した月と蔦の表現にも、片面高彫、片面平象嵌と変化をあたえて単調さを救っている。縦長に切れた空間にも、充実した構成力があって、画面外の無の空間に対しても連続感を与える。慶応三年作。銘「丁卯秋月鑑於此君園南窓夏雄(花押)」。

第7図 四君子図小柄(夏雄作)
四君子の高貴な植物の趣に調和するように、四分一のわびた灰色の色彩と、金属の艶を殺したマットの材質感を与え、極めて微妙なニュアンスを現わしている。ごく控え目に行下に構図の中心をおいて余白を広くあけて画面をきめ、画品を高めることにも成功している。

第8図 観世音図小柄(夏雄作)
四分一地に、片切彫によって白衣観音図を彫っているか、簡素にすぎぬよう顔貌や手の部分、瓔珞には平象嵌によりて色彩を与え、また衣文が左右シンメトリーを破って、柔らかい味わいをかもしだしている。四分一・平象嵌・片切彫。

第10図 出山釈迦像(夏雄・勝珉合作)
山を出でて菩提道場金剛座に赴こうとする出山釈迦の諦観と悟りの境地をあらわした歩行の丸彫像で、彫金家が行なった立体像として異色あるものである。勝珉との合作で苦心して制作したもようが記された文書が残っており。またこのほのモデルとして高村光雲に依頼して制作した木像も現存している。光雲はさらに、現在奈良国立博物館に所蔵の出山釈迦像(室町時代)を手本にしたものであろうことが創造される。本尊純金製・台座純銀製・丸彫・高さ五・四センチ、銘「明治廿五年二月十五日為長谷川氏謹刻 正七位加納夏雄時年六十五」・台座銘「本尊同作(花押)」

第25図 太平楽置物(勝珉作 宮内庁)
金属で表現しうる限りの色彩をつかって、極彩色で装飾した立体像は、平面から高肉彫、高肉彫から丸彫彫刻へと、工芸的な技法と表面的な写実の追究の結果到達した表現だが、仏像から倭小な牙彫へと移った流行と時を同じくしている。明治30年代から40年代へ、ヨーロッパのアール・ヌーボーやセセッションの運動は、こうしたわが国の工芸を素通りして、徳川期の大名道具形式あるいは宮内省御用達型を変えることはなかった。

表紙 百鶴図花瓶 宮内庁
明治二十三年の第三回内国勧業博覧会の第二部金属彫刻の部に出品して褒賞を受けた七六点のうち、精工社から出品のこの百鶴図花瓶が妙技一等賞を受けた。精工社は輸出を目的にした工芸品の製造、貿易商社で、起立工商会社のようなもので、明治の中期ごろからは、このように工芸品のスタイルとして、洋風の器形の上に和風の図様をそのまま施す折衷様式が流行し。主流をなすに至った。片切彫は広い器形の表面を装飾する場合に、付立風の筆勢で比較的短時日に加工できることから、とくに輸出向けの花瓶などに広く行なわれた。しかし夏雄のこの作品は量産の水準を抜きん出て、鑚の緩急自在な鋭敏な運びがモティーフの気韻生動を躍如として表現し、独特の世界をつくりあげていた。

ほか

【図版目録より 一部紹介】
表紙 百鶴図花瓶 宮内庁
表紙裏 夏雄写生帖 東京国立博物館
男山図鐔(夏雄作)
三生果図鐔(夏雄作)
春日野(鹿)図縁頭(夏雄作)
神馬図目貫(夏雄作)
旭日松図小柄(夏雄作)
望の月図小柄(夏雄作)
四君子図小柄(夏雄作)
観世音図小柄(夏讓作)
高砂図大小柄(夏雄作)
出山釈迦像(夏雄・勝珉合作)
鯉魚図鐔(夏雄作) 東京国立博物館
牡丹蝶図鐔(夏雄作) 東京国立博物館
雨下落雁図鐔(夏雄作)
竹水図鐔(夏雄作)
竹図鐔(夏雄作) 東京芸術大学
四君子図四所物(夏雄作) 東京国立博物館
鯉魚図額(夏雄作) 東京国立博物館
水龍剣拵(夏雄ほか作) 東京国立博物館
鯉魚図笄(夏雄作)
鯉図香合(夏雄作)
菊竹図香合(夏雄作)
草花図香合(夏雄作)
月に雁図額(夏雄作)
彫金手板(十二枚のうち夏雄作) 東京芸術大学
太平楽置物(勝珉作) 宮内庁
野馬に柳樹図煙草ケース(勝珉作) 東京芸術大学
雪に蘆雁図煙草ケース(勝珉作)
布袋図手板(勝珉作) 東京芸術大学
草花図彫金手板(勝珉作) 東京芸術大学
夏雄青年時代の自画像 東京国立博物館
旭日松図小柄
一宮長常下絵 東京国立博物館
一遍上人絵伝模写 東京国立博物館
一遍上人絵伝 歓喜光寺
宗達筆秋草図屏風模写 東京国立博物館
宋汝志筆竹籠小禽図模写 東京国立博物館
夏雄自筆履歴(造幣御用下坂日記) 東京国立博物館
夏雄自筆記緑『細工調上之記』 東京国立博物館
雁波濤図鐔
男山図鐔
男山図鐔下絵
神馬図目貫
神馬図目貫下絵
春日野(鹿)図鐔頭下絵
春日野(鹿)図縁頭
鐔図のためのエスキース 東京国立博物館
竹図鐔 東京芸術大学
竹水図鐔
竹図鐔下絵(写生帖部分) 一宮長常筆 東京国立博物館
竹図鐔下絵(写生帖部分)東京国立博物館
月に桜花図鐔 東京国立博物館
月に桜花図鐔下絵 東京国立博物館
蓮に水玉図鐔
鐔図下絵 東京国立博物館
鐔図下絵 東京国立博物館
鐔図下絵 東京国立博物館
鐔図下絵 東京国立博物館
鯉魚図鐔 東京国立博物館
鶴に稲籾図鐔 
嵐山図小柄雁に波図縁頭
雨下落雁図鐔下絵 東京国立博物館
雨下落雁図鐔
這龍図小刀(全図一部分) 東京国立博物館
明治天皇太刀と加納夏雄(明治二年撮影)
明治天皇水龍剣太刀拵 東京国立博物館
刀装制作関係日誌 東京国立博物館
日本帝国大坂造幣局 マンチニ筆(明治六年水彩) 大阪造幣局
泉布観(大阪造幣局構内) 
造幣御用下坂日記 東京国立博物館
加納夏雄手録
造幣寮にての写生帖 東京国立博物館
貨幣原図及び試鋳貨幣
起立工商会社下絵 東京芸術大学
香合 富山県立高岡工芸高等学校
蝶図根付
海豚図根付
莨入金具
万年茸図煙草入金具
煙管
煙管
煙草入金具
樹下文人図財布金具
油皿
鯉魚図額 東京国立博物館
夏雄肖像彫刻 東京芸術大学
百鶴図花瓶 宮内庁
松鷹図銀花瓶
和合連環式銀花瓶
竹図銀釜 東京国立博物館
夏雄の工具(金鎚) 東京芸術大学
夏雄の工具(鏨) 東京芸術大学
片切彫貼交屏風(夏雄作) 宮内庁
片切彫貼交屏風(秀観・勝広作) 宮内庁
波に雲図手板(部分) 東京芸術大学
波に雲図手板(部分) 東京芸術大学
波に雲図手板(部分) 東京芸術大学
牡丹に桜図手板(部分) 東京芸術大学
鷹に鷺図手板 東京芸術大学
銀神馬仕丁図手板 東京芸術大学
紫陽花に筍図手板(部分)東京芸術大学
夏の山水図手板(部分) 東京芸術大学
楷行草文字手板(部分) 東京芸術大学
海辺松之図額下絵
加納夏雄祝賀高齢会(於広小路松原)
勝珉の胸像 東京芸術大学
象図透鐔
寒山拾得図鐔
象図小柄
狸図小柄
雪に蘆雁図大小柄
松霊芝図花瓶 東京国立博物館
太平楽置物 宮内庁
蘭陵王置物 宮内庁
還城楽図額 東京国立博物館
莨入下絵 東京芸術大学
弟子入りの書簡 東京芸術大学
出山釈迦像
出山釈迦像原型(高村光雲作)
出山釈迦像(室町時代) 奈良国立博物館
出山釈迦像制作に関する書簡
西王母図手板(未完成) 東京芸術大学
山水図手板 東京芸術大学
唐獅子図手板 東京芸術大学
牡丹図手板 東京芸術大学
芭蕉図手板 東京芸術大平
梅樹図手板 東京芸術大学
蘆雁図手板 東京芸術大学
雁図手板 東京芸術大学
かわせみ図手板 東京芸術大学
金魚図手板 東京芸術大学
ほか

【夏雄の生いたち より】
 加納夏雄の出生は、まず庶民の出であるというところに興味がひかれる。しかも、当時彫金家として最も権力のあった、幕府の御用彫金家、つまり家彫の後藤家とは全く関係のない町彫師として世に出たのである。彼をなぜ、このような世界から志をたてさせたのか考えることは興味深いことである。
 夏雄は明治維新をさかのぼる四〇年前、文政十一年に生まれている。当時は江戸末期とはいえ、まだ各藩は産業を保護し、江戸・京都・大坂などの大都会では強大な経済力を背景として、封建制度の上に立つ貴族社会の奢侈な生活が続けられていた。これらの基盤の上に工芸家たちの仕事と生活の場があったのである。これらの富裕な階層では装飾過多な技巧的な工芸を求め、自然に工芸技術は精緻で豪華なものを要求するようになった。なかでも彫金家の対象となった刀剣の装飾金具は、武家中心の生活の場で大きな需要があって、幕府と各藩で、それぞれすぐれた工人を保誕し養成につとめていた。
 町彫師は、大都市における町方を顧客としており、家彫とは異なる意匠の自由さと屈託ない気分をデザインポリシーにしていた。後藤家のように素材も、題材も、手法も因襲的で、正統的な約束のなかに閉鎖されたものと比べると、作る者の間にも精神的に大きな差異が認められた。
 こうした時代に、夏雄は文政十一年四月十四日、山城国愛宕郡柳馬場の伏見氏の家に生まれた。彼を金工の世界にがり立てたのは、七歳のとき事情あって刀剣商の加納治助の養子になってからと思われる。治三郎と改名して、刀屋の事情を眺めて暮らしているうちに、十一歳のとき不幸にして養父を亡くした。以来養母の手によって育てられた。十二歳になって、いよいよ金工家の奥村庄八について一年以上の間、彫金の初歩技術である魚子打ちや、打出しなどを学んだ。その後天保十一年に大月派の金工家、池川孝寿の門に入り、毛彫・片切彫などの伝授をうけた。このころは「寿朗」と号して、彫金修業のかたわら中島来章に絵を習い。谷森種松に漢文の素読を学ぶなど、のちり夏雄の完成された彫金技術の基礎や教養などが築かれたのである。この寿朗時代の作品は、こんにち数点のこっており、まだ十歳台という若い少年でありながら(後略)

【刀装の制作 より】
 江戸神田永富町御玉ヶ池に住居を定めた夏雄は、江戸での刀装の需要にこたえるために、多くの鐔や目貫などの制作に打ち込んだ。これらの業が盛んであったことを物語るように、安政二年から以降、万延・文久・元治・慶応の各年間の自筆の手控、『事務記録』『細工記録』『注文帳』『細工調上之記』(東京国立博物館保管)には、受注のおびただしい品名と人名とが並び記されている。各一年間の受注量が五〇品前後という膨大な量にのぼり、いずれも鐔・目貫・小柄・笄・縁頭・鐺などという刀裝が中心をなしている。
 江戸での刀装制作の評判に、このように注文の量も増加して、江戸に定着した夏雄は、下彫師も抱えられるようになり、いわゆる職人団としての規模をもった「夏雄細工所」が形成された。
 夏雄細工所が最も盛況をみた文久年間には、たとえば文久二年の一年間で、受注量は四〇件、一一四点に達し、受注高は文久二年収入分だけでも五二三両以上にもなった (うち生産量の合計は約三四〇両)。このおびただしい数から、夏雄が単独で受け入れるには能力を超えた数となり、細工所において数名の下彫師を雁い盛大に量産制作を行なっていたことが充分に想像できる。
 このことは、在来からある夏雄作品への鑑賞、真贋の判定、様式研究の上にも微妙な彫響を与える。夏雄が単独で制作していたことを前提としての在来の研究・鑑賞方法は、多くは熱狂的な蒐集家による蒐集を目的とした鑑識態度によってくり返し行なわれているが、これは夏雄を神格化するのみで、近代工芸の把捉の正確さを妨げるひとつの偏向のように思われるのである。
 こうした量産の態勢を認め、夏雄以外の職人の手によって制作されたと判定せざるを得ない確実な記録が、はからずも文久元年の項に発見された。これは夏雄自筆の『細工調上之記』の安政五年より文久三年にいたる日記の行間のうちに次のような職人の作業メモが、仕事の進行表のあいたに記録されていた。制作された実作品も確実に現存しているのでなおさら興味深い。(後略)

【海野勝珉 より】
 明冶三十九年十月に配布された、「海野勝珉君還歴祝賀会」通知によれば、つぎの略伝が記されている。これは東京芸術大学に、最近収蔵された香川勝広(夏雄門下)資料一括のうちの一枚で確実な資料であり、全文を原文のまま記すとつぎのとおりである。
  君名(勝珉又芳洲卜号ス海野氏ナリ初メ竹次郎卜称ス弘化元年五月十五日ヲ以テ常陸国水戸下市肴町…(後略)
この略伝からは勝珉の履歴のみならず、当時の金工芸術観や時代の風潮も知られ興味深いものがある。
 勝珉は弘化元年水戸に生まれ、いわゆる水戸金工派の出身である。萩谷勝平について初歩技術を学んだのち、明治元年東京に移り、明治二十三年より夏雄の門下生になる。その間伯父の海野美盛にも就いた。芳洲・藻税軒・貞月庵・旭東・東華斎とも号した。
 当時金工家の登龍門であった内国勧業博覧会に出品受賞、大成して東京美術学校教授・帝室技芸員に加わるなど、夏雄と同じく金工界の第一線で活躍していたといえる。とくに子弟の教育に力を尽くしていた。
 直接の門人としては、水野月洲・向井勝幸・宮坂義政・三瓶一寿・海野勝秀・田口勝山・馬場正寿・伊藤勝英・栗田貞珉・山ロー照・鈴木珉弥・湯川芳山…(後略)


★状態★
昭和50年のとても古い本です。

外観通常保管によるスレ・余白部などに経年並ヤケしみ、開きじわなどがある程度。
天小口に経年並ヤケ、しみなどそれなりに経年感ありますが、
カラー写真図版経年並良好、目立った書込み・線引無し、問題なくお読みいただけると思います。
(見落としはご容赦ください)

巻末の方の、帙引換券(収納バインダー引換券)は切り取られていますが、
余白ページなので通読には差し支えありません。

<絶版・入手困難本>オークションでも数少ない、貴重な一冊です。
古本・中古品にご理解のある方、この機会にぜひ宜しくお願いいたします。


★お取引について★
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商品の説明

Amazon.co.jp: 図録本□写真解説本 加納夏雄と海野勝珉130図鍔鐔拵目貫
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図録本 写真解説本 加納夏雄と海野勝珉130図鍔鐔下絵目貫縁頭拵笄小柄
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図録写真解説本□加納夏雄と海野勝珉 130図鍔鐔下絵小柄笄目貫縁頭拵
図録写真解説本□加納夏雄と海野勝珉 130図鍔鐔下絵小柄笄目貫縁頭拵
図録写真解説本☆加納夏雄と海野勝珉 130図鍔鐔下絵小柄笄目貫縁頭拵
図録写真解説本☆加納夏雄と海野勝珉 130図鍔鐔下絵小柄笄目貫縁頭拵
図録写真解説本◇加納夏雄と海野勝珉 130図鍔鐔下絵小柄笄目貫縁頭拵
図録写真解説本◇加納夏雄と海野勝珉 130図鍔鐔下絵小柄笄目貫縁頭拵

最新のクチコミ

★★★

メール便で一つ破損。 メール便だから仕方ないけどショップの対応はとてもよかったです。 カチューシャとヘアバンドを購入しましたが、ヘアバンドの飾りは縫い付けが少なすぎて直ぐにとれました。 自分で縫いました。 500円だったら高いけど、250円だったら仕方ないと思える範囲内。

  • norikokusakawa
  • 32歳
  • アトピー
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購入品

★★★★★

可愛かったんですが写真ではわかりにくくて、まさかギザギザが付いているとは思いませんでした。嫌がるので。

  • ぐっち117
  • 40歳
  • アトピー
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購入品

★★★★

シャンパンゴールドを購入。 値段的には安くないですが、頭に当たる部分は少しトゲトゲが出ているので、ずれ落ちにくくなっています。けっして痛そうではありません。シンプルなリボンで子供だからこそよりかわいく、何にでも合わせやすいと思います。 たれているりぼんがかわいいです。

  • ニックネーム被ってるの使わせてもいいじゃないですか
  • 28歳
  • アトピー
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購入品

★★★★★

卒園式にとおもって購入しました。とってもかわいくて、上品で大満足です。 ショップの対応も親切でしたよ!時々チェックして、またかわいいもの見つけて購入します。

  • aisama5789
  • 36歳
  • アトピー
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購入品

★★★★

友人の結婚式に出席するため購入しました。 まだ商品が届いていないので届いたらレビュー書き直します。 似合うといいな♪ 商品到着しました! とーーっても可愛かったです^^大満足です! ただ少し頭周りが大きかったので自分で少しつめました。

  • TA5452
  • 24歳
  • アトピー
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購入品

★★★★★

息子のホワイトデーのプレゼントに購入しました。 予算内でカワイイ物をたくさんプレゼントしたっかったので、6歳のお友達が喜びそうなヘアアクセサリーをいくつか購入しました。 お安く購入出来良かったです。

  • tamtamtan
  • 32歳
  • アトピー
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購入品

★★★★

今回は、自分用に購入しました。やっぱり可愛いです♪ コメカミが痛くならなぃのにきちんと留まるし機能面もGOOD◎

  • きっぷーぅ
  • 40歳
  • アトピー
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購入品

★★★★★

しっかりしたリボンなので、華やかです。つけてるだけでパーティー気分になれます。

  • あんず03174061
  • 28歳
  • アトピー
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購入品

★★★★

黒を購入しました。卒園式と入学式に使いたいと思います。娘も気に入っています。

  • kyasuu
  • 36歳
  • アトピー
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購入品