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『秘蔵宝鑰』(ひぞうほうやく)は『秘密曼陀羅十住心論』―一般に『十住心論』(じゅうじゅうしんろん)と呼び習わされる…―と併せて登場したのだという。 因みに『秘蔵宝鑰』(ひぞうほうやく)という題名だが、これは「尊い教えの詰まった宝箱」(=秘蔵)を「開ける鍵」(=宝鑰=「宝箱の鍵」)という程の意味であると言う。題名自体が「真言宗の考え方への“鍵”」ということになるのだと思う。 『秘密曼陀羅十住心論』は文化史の中で「天長六本宗書」と呼ばれるモノの一つであるという。これは天長年間、西暦で言えば830年頃というが、時の淳和天皇が主だった仏教宗派へ勅命を下し、各宗派の各々の考え方、特長を解説したモノを著すことを指示した。これを受けて各宗派の代表者が本を書いた。それが「天長六本宗書」と呼ばれるモノで、真言宗に在っては空海自身がそれを著したという。 『十住心論』(じゅうじゅうしんろん)は膨大な引用を含めた大部であったのに対し、『秘蔵宝鑰』(ひぞうほうやく)はシンプルである。そうしたことから、「本論の『十住心論』に対し、概略版の『秘蔵宝鑰』」と目されているらしい。 これに対し、本書の冒頭部、“前書き”のような箇所で「本論の『秘蔵宝鑰』に対し、詳細資料の『十住心論』」という観方が示されている。或いはこれは解り易い、好い観方になるのかもしれない。 真言宗の考え方として『十住心論』や『秘蔵宝鑰』が説くこと?人間の心を10段階に分けてみて、その段階を上がって行くことで、真言宗が目指す境地に至ることが叶うとする考え方だ。各々の段階で、必要に応じて、儒教や他宗派との相違点や共通点を交えている。「解り易い現代語」の形で、本書を介して触れた『秘蔵宝鑰』には、そうした考え方が巧く要約されている。 「10段階」というモノには、各々の呼称と定義が与えられている。が、それを一読して直ちに覚えられるのでもないとも思う。 要は?「単純に何も考えずに生きている」という人間が在って、少しずつ「より善い社会に参加する」というような方向に気付き、「個人的に独力で至ることが叶う境地」というモノを知るが、更に「正しい教え」を追い続けることで、「自身に留まらず、他者をも導く」ということも出来るようになり、他宗派が説く段階の「少し先」である筈の「真言宗が目指す境地」に至る筈であるという考え方であるように思った。 善い本だ…
- pink-panda99
- 35歳
- アトピー
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先生の真心のご指導が自然の写真と調和して癒されます。オススメです。ありがとうございました。
- takataki0407
- 23歳
- アトピー
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阿弥陀経に関する解説も分かりやすく、またコラム欄も読み応えがあり、勉強になりました。買ってよかったです。
- ふた4135
- 31歳
- アトピー
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青春対話は、10代の時に、 おばあちゃんが買ってくれて、 読んだことがあるのですが、 無くしたので。 姉妹シリーズの、 未来対話 君と歩む勝利の道と一緒に注文!
- ホワイトキャットRon
- 39歳
- アトピー
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